習い事
習い事には沢山行かせてもらった。
エレクトーン、スイミング、習字、英語、太鼓、塾、進研ゼミ…
数えてみただけでもこれくらいはある。
始めたきっかけは覚えていないが、強制ではなかった。
ただ、それらのことに興味を持った私に、
母は必ず「やりたい?」とは聞いたと思う。
私は「やりたい」と言えば、母が喜ぶことを学習していたため、
「やらない」と言うことがなかった。
続けることも、「やらないと言う」ことに比べれば苦ではなかった。
(唯一サッカーだけは、始めたもののどうしても嫌で辞めた)
また、習い事をしていれば、放課後「友達を誘って遊ぶ」ことからも逃れられたので、当時はそれで良かったのだと思う。
(家で漫画や絵を描いていることが大好きだったのだが、友達と遊んでいないとまた心配されるという「恐れ」があった)
ただ、自分から「どうしてもやりたい」と言ったものではなかったため、エレクトーンの家での練習は苦痛だったし、英語の塾では始まる前に漫画を読むのが一番の楽しみだった。
高校生か大学生の頃に、母が「やったこと全然実にならなかったね」と言った。
それもまた、心をモヤモヤさせた。
自分から心から「やりたい」と言って始めたものは、合唱だった。
歌うことでみんなが褒めてくれたから、大好きだった。
こればかりは不思議なことに、今誰も褒めてくれなくとも大好きで、
大人になってからもずっと続けている。